2008年5月21日水曜日

門屋城、ジム・オルーク「ユリイカ」

今週の日曜日、戦国時代に仙北郡一帯を治めていた戸沢氏の
角館の前の居城だった門屋城跡に行ってきた。
自転車で国道105号線をひたすら北上し、
農道に入ってから、途中で道が分からなくなってクリオンで
道を聞いて、なんとか写真で見たことのある現場にたどり着いた。
今では、全体的に林で覆われていて、本丸跡に神社があるだけだが、
檜木内川に面した台地の角の部分が城になっていて、
川が外堀の役目を果たしている。これは、角館の城では檜木内川と
院内川が堀の代わりになっているのと対応しているのではないかと
個人的には思った。だからそれなりに実戦向きの城のようには
見える。ただ、この場所では仙北郡全体を支配するには
北に寄り過ぎていて、戸沢氏が後に角館に本拠地を移したのも
納得できた。 
戸沢氏について簡単に説明すると、最初には玉川の宝仙岱にいたが、
その後戸沢、上檜木内などと南下していき、
門屋、角館へと本拠地を移動していった。
これは、昔読んだことのある大石慎三郎著「江戸時代」で描かれた
真田氏が、信州の山中から勃興していった感じにも似ている。
たぶん、戦国時代では、形こそ違え、全国的に同じような事が
起こっていたのだろう。
そういえば、12年前に奈良県の吉野にある南朝の皇居があった
所に訪れたことがあるが、あそこも峰の上に街道と集落が通っていて、
実戦になったときに防御するのに適している地形だなと感じた。

それから、城址から見た西明寺の景色は素晴らしかったけど、
あとはする事がないので帰ることに。
途中、秋田内陸線の羽後太田駅に立ち寄る。
小さな寂れた無人駅で、うらぶれた空気を醸し出している。
秋田内陸線のことについてはまたここで書いていこうと思う。

次の日、仕事の面接の帰りに立ち寄った近所の本屋で、
売れ残り(中古?)CDが500円セールで売られていた。
のぞいて見ると、ジム・オルークの「ユリイカ」もあったので
そういえばこのアルバムは聴いたことが無かったなと思い、
これ1枚だけを買って帰宅。
他にはエルマロなどもあったけど、金が無かったので
これだけしか買わなかった。
10年近く前に出たアルバムだったけど、
聴いたかぎりでは、フォーク、ソフトロック、カントリー、
映画音楽など、彼のルーツにあるものを咀嚼して
自分のものにしている感じだ好感がもてた。
このアルバムが出た当時は音響系の全盛期で、
トータスや、ディラングループなども聴いていたけども、
どちらかというと方法論の音楽という感じがして、
その頃、たまたま聴いたジョアン・ジルベルトに衝撃を受けた
せいで、その後、ブラジル音楽やジャズなどを主に聴くように
なって、このアルバムは目にはしていたけど
今まで聴いたことが無かった。それで出た当時に
聴いておけばと少し後悔した。
この作品にはもっと音楽の本質的なものを感じたからだった。

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