小沢一郎前幹事長が出馬表明をした翌日の
27日(金)の朝日新聞で、
早速、反小沢ネガティブキャンペーンが開始された。
3面に「あいた口がふさがらない」、
1面では、朝日の実権を握る
船橋洋一氏の子分である星浩編集委員が、
上から目線で「小沢氏は「表の政治」に徹せよ」とある。
しかも、挙げ句の果てに7面で
「菅さん、「消費増税」揚げ直しては」と、
あからさまに菅総理陣営を焚き付けている。
産経の側から来るとは思っていたが、
多分、産経は韓国がらみで菅と小沢の共倒れを
狙っているのではないか?
産経よりも朝日のほうがより露骨に反小沢の姿勢が強かった。
まあ、これからの半月間、
新聞、テレビなどでさらに激しい
反小沢ネガティブキャンペーンが繰り広げられるのだろうな。
そういえば、最近の各種報道で表示される
民主党内の勢力分布図を見ていて気になったのが、
「樽床グループ(15~20人)」である。
(メディアによって人数が異なる)
他にも、新聞の政治面の隅にある
総理の1日の動きの欄で、
菅総理と樽床氏の面会がたまに行われるのも気になる。
(ただ、これは純粋に職務上会うという解釈も考えられはする)
これは全くの憶測だが、これを見ていて、
もしかしたら樽床国対委員長は党代表戦終盤において、
関ヶ原の戦いでの小早川秀秋のような動きを
仕掛けてくるのではないかという懸念が頭の中をよぎった。
ただし、樽床氏でなく他の人物が、
小沢陣営の内部で分裂工作を仕掛けるかもしれない。
もう一度書くが、これは全くの憶測だ。
ただし、注意だけはしておくべきではないか。
2010年8月28日土曜日
2010年8月26日木曜日
小沢出馬、ゲリマンダー論のつづき
今日の昼のテレビニュースで、
小沢一郎前幹事長が民主党代表選に出馬が報道されていた。
今回の戦いに勝っても負けても
小沢氏の進む先には茨の道が待ち受けている。
小沢首相待望論者たちは少し判断が楽観的すぎるのではないか?
私はこの戦いで小沢氏が討ち死にさえしなければと祈っている。
ここからは「1票の格差」とゲリマンダーへの
新しい動きについて書いていく。
今回はどうも西岡武夫参院議長が、
参院での議員定数削減およびゲリマンダーの責任者になったようだ。
前に書いたように、今回のゲリマンダーには、
いわゆる「1票の格差」の是正という表面的な目的の裏で、
実質的には農村部、山間部、離島などの
政治的切り捨ておよび、より大都市富裕層に有利な選挙区割りを
行うという悪質な側面がある。
これは小鳩政権よりも、
自民党上げ潮派やみんなの党に近い方向性の政策であり、
これを本当はやってはいけないはずの参院で行われる事に
今回の重要性がある。
その責任者である西岡議長が、
最近、民主党代表選について相当踏み込んだ発言を行っている。
それを新聞やネットの記事で読んで思ったのだが、
西岡氏は、
自民党→新自由クラブ→再び自民党→新進党→自由党→民主党と
ここ十数年間、小沢氏と行動を共にしてきたベテラン議員だが、
どうも最近、同じベテランである渡部恒三氏のように
対米従属派になってしまったのではないだろうか?
確かな確証はないが、ただそんな気がしてならない。
そういう人物が、今回行われる
ゲリマンダーの責任者となった事が重要ではないのか。
今後、西岡氏の動きは
消費税増税支持派の動向と同レベルで注意していく必要がある。
余談だが、音楽評論家の中村とうよう氏は
どうも一院制支持者であるらしい。
最近では、みんなの党寄りの態度をとっている。
プレカリアート運動とぶつかるんじゃないのか?
小沢一郎前幹事長が民主党代表選に出馬が報道されていた。
今回の戦いに勝っても負けても
小沢氏の進む先には茨の道が待ち受けている。
小沢首相待望論者たちは少し判断が楽観的すぎるのではないか?
私はこの戦いで小沢氏が討ち死にさえしなければと祈っている。
ここからは「1票の格差」とゲリマンダーへの
新しい動きについて書いていく。
今回はどうも西岡武夫参院議長が、
参院での議員定数削減およびゲリマンダーの責任者になったようだ。
前に書いたように、今回のゲリマンダーには、
いわゆる「1票の格差」の是正という表面的な目的の裏で、
実質的には農村部、山間部、離島などの
政治的切り捨ておよび、より大都市富裕層に有利な選挙区割りを
行うという悪質な側面がある。
これは小鳩政権よりも、
自民党上げ潮派やみんなの党に近い方向性の政策であり、
これを本当はやってはいけないはずの参院で行われる事に
今回の重要性がある。
その責任者である西岡議長が、
最近、民主党代表選について相当踏み込んだ発言を行っている。
それを新聞やネットの記事で読んで思ったのだが、
西岡氏は、
自民党→新自由クラブ→再び自民党→新進党→自由党→民主党と
ここ十数年間、小沢氏と行動を共にしてきたベテラン議員だが、
どうも最近、同じベテランである渡部恒三氏のように
対米従属派になってしまったのではないだろうか?
確かな確証はないが、ただそんな気がしてならない。
そういう人物が、今回行われる
ゲリマンダーの責任者となった事が重要ではないのか。
今後、西岡氏の動きは
消費税増税支持派の動向と同レベルで注意していく必要がある。
余談だが、音楽評論家の中村とうよう氏は
どうも一院制支持者であるらしい。
最近では、みんなの党寄りの態度をとっている。
プレカリアート運動とぶつかるんじゃないのか?
2010年8月23日月曜日
いわゆる「小沢信者」のとるべき判断とは?
今回の民主党代表選においては、
小沢一郎前幹事長の判断によって、
最低でも6パターンの結果が考えられる。
それは...
小沢氏が出馬して勝利する――→①,②
小沢氏が出馬して敗北する――→③,④
小沢氏は出馬せず、
次の世代を担う代表候補を擁立する―→⑤,⑥
①小沢政権が、マスコミ、検察との戦いに勝って長期政権になる
②小沢政権が、マスコミ、検察との戦いに破れて短期政権となる
③代表戦に敗北はするが、政治的に一定の影響力を保持する
④代表戦に敗北して、政治的影響力を失う
⑤小沢氏が擁立した候補者が勝利する
⑥小沢氏が擁立した候補者が敗北する
この中でまず、①はあまりに楽観的な予測なので、
可能性は非常に少ないと考えて除外する。
次に、④は最悪の結果である。
②は④よりはましだが、長期的にはよくないと考えられる。
③、⑤、⑥のうち、どれに優劣があるのか、
現時点では迷いがあるが、②と④よりはよい結果である。
これを図にすると、
最悪←―――――――――――→よりベター
④ ② (③,⑤,⑥) となる。
次に、小沢一郎は出馬すべきだと主張している人達の
目論見には、3つの傾向がある。
(A)④の小沢氏の敗北および失脚を望んでいる派
(B)③の小沢氏が出馬することで、もし敗北しても、
政治的な影響力を逆に保持できると考えている派
(C)①、②の小沢政権樹立派
(A)の中心は、菅直人陣営内部の反小沢強硬派である。
(B)は、党の分裂を避けることを第一に考える、
挙党体制派の大半と小沢支持穏健派が中心である。
(C)は主に、小沢氏の側近と「小沢信者」が多い。
また、(B)の挙党体制派の中には、同じ理由から、
⑤、⑥の小沢氏不出馬支持の立場をとる人もいる。
ここで小沢グループにとって最も危険なのは、
(A)の挑発に乗せられて大敗北することである。
これは絶対に避けなければならない。
小沢vs菅および七奉行の戦いは、今回の代表戦だけではなく、
それ以降、少なくとも2、3年はかかる
長期戦になる可能性が大きい。
この一回の戦いで小沢氏が大敗北をして
政治的影響力を失うのは、民主党支持者だけでなく
愛国者全体にとって得策ではない。
これらの理由で、小沢氏及び小沢グループが
菅および七奉行、野党、マスコミ、検察との長期戦で
生き残るためには③、⑤、⑥のうちのどれかの
最高とは言えないが、よりベターな戦術をとる必要がある。
(ただし、③は一番難しい高等戦術)
そのために、小沢氏の側近、小沢チルドレンや
いわゆる「小沢信者」のとるべき行動は、
現在の小沢氏側近のような、小沢氏を焚きつけて
彼を危険にさらすような事をするのではなく、
敵の真の目的を見抜いた上で、
彼らとの長期戦で確実に勝つための
冷静な判断をしながら小沢氏を指導者として担がなければ
いけないのではないのではないか?
小沢一郎前幹事長の判断によって、
最低でも6パターンの結果が考えられる。
それは...
小沢氏が出馬して勝利する――→①,②
小沢氏が出馬して敗北する――→③,④
小沢氏は出馬せず、
次の世代を担う代表候補を擁立する―→⑤,⑥
①小沢政権が、マスコミ、検察との戦いに勝って長期政権になる
②小沢政権が、マスコミ、検察との戦いに破れて短期政権となる
③代表戦に敗北はするが、政治的に一定の影響力を保持する
④代表戦に敗北して、政治的影響力を失う
⑤小沢氏が擁立した候補者が勝利する
⑥小沢氏が擁立した候補者が敗北する
この中でまず、①はあまりに楽観的な予測なので、
可能性は非常に少ないと考えて除外する。
次に、④は最悪の結果である。
②は④よりはましだが、長期的にはよくないと考えられる。
③、⑤、⑥のうち、どれに優劣があるのか、
現時点では迷いがあるが、②と④よりはよい結果である。
これを図にすると、
最悪←―――――――――――→よりベター
④ ② (③,⑤,⑥) となる。
次に、小沢一郎は出馬すべきだと主張している人達の
目論見には、3つの傾向がある。
(A)④の小沢氏の敗北および失脚を望んでいる派
(B)③の小沢氏が出馬することで、もし敗北しても、
政治的な影響力を逆に保持できると考えている派
(C)①、②の小沢政権樹立派
(A)の中心は、菅直人陣営内部の反小沢強硬派である。
(B)は、党の分裂を避けることを第一に考える、
挙党体制派の大半と小沢支持穏健派が中心である。
(C)は主に、小沢氏の側近と「小沢信者」が多い。
また、(B)の挙党体制派の中には、同じ理由から、
⑤、⑥の小沢氏不出馬支持の立場をとる人もいる。
ここで小沢グループにとって最も危険なのは、
(A)の挑発に乗せられて大敗北することである。
これは絶対に避けなければならない。
小沢vs菅および七奉行の戦いは、今回の代表戦だけではなく、
それ以降、少なくとも2、3年はかかる
長期戦になる可能性が大きい。
この一回の戦いで小沢氏が大敗北をして
政治的影響力を失うのは、民主党支持者だけでなく
愛国者全体にとって得策ではない。
これらの理由で、小沢氏及び小沢グループが
菅および七奉行、野党、マスコミ、検察との長期戦で
生き残るためには③、⑤、⑥のうちのどれかの
最高とは言えないが、よりベターな戦術をとる必要がある。
(ただし、③は一番難しい高等戦術)
そのために、小沢氏の側近、小沢チルドレンや
いわゆる「小沢信者」のとるべき行動は、
現在の小沢氏側近のような、小沢氏を焚きつけて
彼を危険にさらすような事をするのではなく、
敵の真の目的を見抜いた上で、
彼らとの長期戦で確実に勝つための
冷静な判断をしながら小沢氏を指導者として担がなければ
いけないのではないのではないか?
2010年8月18日水曜日
民主党、名古屋代理戦争
昨日の夕方7時頃、大雨の中車で帰宅する途中、
ラジオのNHKFMのニュースで、
名古屋市の河村たかし市長と市議会の対立の激化について
報道されていた。
ニュースを聴きながら、そういえばネット上で、
少し前に名古屋市民主党の内部対立について、
減税派 増税支持派
河村市長 VS 市議会民主党
(小沢鳩山派) (菅総理及び七奉行派+自民党)
の名古屋における代理戦争であるという意味の
文章が載っていたのを思い出した。
これは、9月に行われる民主党代表選の前哨戦であり、
他の地域でも、地方議会や党組織内部で、
小沢、鳩山陣営 対 菅、七奉行陣営の代理戦争とも言える
主導権争いが行われているのであろう。
そういえば、9月の代表選の対立軸が、
現時点では新聞や雑誌ごとに予想が異なっている。
例えば、朝日やサンデー毎日では、
小沢+鳩山+旧社会党グループの3派連合対菅+前原+野田体制
という構図になっているが、
読売、日経や地方紙では、
旧社会党及び旧民社党グループは様子見をしている
という構図となっている。
まあ、各紙の立ち位置による主観も
記事の方向性に含まれてはいるが、
現在はまだ流動的状態であるということなのだろう。
ただ私は、どちらかといえば3派連合説のほうが
現状観測として正確なのではと思っている。
それは、海江田万里氏の立ち位置にあるのではないか。
海江田氏は、現在は鳩山グループに属してはいるが、
本来、横道衆院議長の後を継いで
旧社会党グループを率いるはずだった
赤松前農相が、口蹄疫問題で失脚させられたので、
外様でありながら、旧社会党グループの
代理リーダーとして擁立されたのではないかと
私は新聞やネットの報道を読みながら考えた。
海江田氏が選ばれた主な理由として、
氏が民主党の最古参メンバーであり、
かつ、小政党出身で菅総理と同じような経歴を
歩んできた人物として、
菅総理の考え方や手の内を読める人物であることによると思う。
それが吉となるか凶となるかは別として、
海江田氏の動きが、
小沢グループ(現在、七奉行による切り崩しにあっている)と
鳩山グループ、そして旧社会党グループの
3派連携の鍵となるのではないかという見方において、
私は3派連合説寄りの立場をとっている。
ただ、駆け引きはまだ始まったばかりなので、
8月末から9月にかけて、
また情勢は変わっていくだろう。
(追記)
河村市長はみんなの党とも関係を持っているが、
これは構わないのではないか。
地方政界には中央とはまた違った対立の構図があるのだし、
また、河村氏は二股、三股を掛けてでも、
政治的に生き残っていく価値のある政治家だと私は思う。
ラジオのNHKFMのニュースで、
名古屋市の河村たかし市長と市議会の対立の激化について
報道されていた。
ニュースを聴きながら、そういえばネット上で、
少し前に名古屋市民主党の内部対立について、
減税派 増税支持派
河村市長 VS 市議会民主党
(小沢鳩山派) (菅総理及び七奉行派+自民党)
の名古屋における代理戦争であるという意味の
文章が載っていたのを思い出した。
これは、9月に行われる民主党代表選の前哨戦であり、
他の地域でも、地方議会や党組織内部で、
小沢、鳩山陣営 対 菅、七奉行陣営の代理戦争とも言える
主導権争いが行われているのであろう。
そういえば、9月の代表選の対立軸が、
現時点では新聞や雑誌ごとに予想が異なっている。
例えば、朝日やサンデー毎日では、
小沢+鳩山+旧社会党グループの3派連合対菅+前原+野田体制
という構図になっているが、
読売、日経や地方紙では、
旧社会党及び旧民社党グループは様子見をしている
という構図となっている。
まあ、各紙の立ち位置による主観も
記事の方向性に含まれてはいるが、
現在はまだ流動的状態であるということなのだろう。
ただ私は、どちらかといえば3派連合説のほうが
現状観測として正確なのではと思っている。
それは、海江田万里氏の立ち位置にあるのではないか。
海江田氏は、現在は鳩山グループに属してはいるが、
本来、横道衆院議長の後を継いで
旧社会党グループを率いるはずだった
赤松前農相が、口蹄疫問題で失脚させられたので、
外様でありながら、旧社会党グループの
代理リーダーとして擁立されたのではないかと
私は新聞やネットの報道を読みながら考えた。
海江田氏が選ばれた主な理由として、
氏が民主党の最古参メンバーであり、
かつ、小政党出身で菅総理と同じような経歴を
歩んできた人物として、
菅総理の考え方や手の内を読める人物であることによると思う。
それが吉となるか凶となるかは別として、
海江田氏の動きが、
小沢グループ(現在、七奉行による切り崩しにあっている)と
鳩山グループ、そして旧社会党グループの
3派連携の鍵となるのではないかという見方において、
私は3派連合説寄りの立場をとっている。
ただ、駆け引きはまだ始まったばかりなので、
8月末から9月にかけて、
また情勢は変わっていくだろう。
(追記)
河村市長はみんなの党とも関係を持っているが、
これは構わないのではないか。
地方政界には中央とはまた違った対立の構図があるのだし、
また、河村氏は二股、三股を掛けてでも、
政治的に生き残っていく価値のある政治家だと私は思う。
2010年8月10日火曜日
ゲリマンダーの引き金を引く「1票の格差」訴訟
昨日の夜、8時45分からの
NHKのローカルニュースで、地元の秋田で
今回の参院選においても「1票の格差」は違憲ではとする
訴訟が起こされたことが報じられた。
他でも全国で同じことが起こっているらしい。
「またか」という気分だ。気分が悪い。
この動きがやがて、菅民主党と自民党の政策合意によって
行われるであろうゲリマンダーの最初の引き金を引く
という事を、この人達は理解してやっているのだろうか?
多分、理解していないだろうな。
もし理解してやっているとしたら、
その人物は相当な悪意を持っているだろう。
しかも、一歩譲っても衆議院ならまだ分かる。
参議院で「1票の格差」がどうこう言うのはそもそも論外だ。
日本の参議院は、米仏の元老院、独の連邦参議院に相当する。
だから、今回の参院選では英字新聞や外国での報道では、
参議院は英語でUpper House(上院)と表記されていた。
そもそも参議院(上院)は人口比に左右されない
純粋な地域代表であって(比例代表は1983年までは全国区だった)、
逆に「1票の格差」があってもかまわないはずだ。
だから、今回の訴訟では憲法の条文がどうこういうよりも、
長い目で見た近代デモクラシーの歴史の照らして考えるべきである。
それから今回の動きは、今回のテーマである
ゲリマンダーへ引き金になるだけでなく、
1院制支持派ともリンクしている可能性がある。
この件に関して、また新しい動きがあったら
事あるごとにしつこく書いていこうと思う。
※参議院の英語での正式名称は「House of Councillors」
NHKのローカルニュースで、地元の秋田で
今回の参院選においても「1票の格差」は違憲ではとする
訴訟が起こされたことが報じられた。
他でも全国で同じことが起こっているらしい。
「またか」という気分だ。気分が悪い。
この動きがやがて、菅民主党と自民党の政策合意によって
行われるであろうゲリマンダーの最初の引き金を引く
という事を、この人達は理解してやっているのだろうか?
多分、理解していないだろうな。
もし理解してやっているとしたら、
その人物は相当な悪意を持っているだろう。
しかも、一歩譲っても衆議院ならまだ分かる。
参議院で「1票の格差」がどうこう言うのはそもそも論外だ。
日本の参議院は、米仏の元老院、独の連邦参議院に相当する。
だから、今回の参院選では英字新聞や外国での報道では、
参議院は英語でUpper House(上院)と表記されていた。
そもそも参議院(上院)は人口比に左右されない
純粋な地域代表であって(比例代表は1983年までは全国区だった)、
逆に「1票の格差」があってもかまわないはずだ。
だから、今回の訴訟では憲法の条文がどうこういうよりも、
長い目で見た近代デモクラシーの歴史の照らして考えるべきである。
それから今回の動きは、今回のテーマである
ゲリマンダーへ引き金になるだけでなく、
1院制支持派ともリンクしている可能性がある。
この件に関して、また新しい動きがあったら
事あるごとにしつこく書いていこうと思う。
※参議院の英語での正式名称は「House of Councillors」
2010年8月8日日曜日
映画「パッチギ」に対して感じていた違和感の理由が5年ぶりに解けた
今月1日(日)に放映された、
NHKスペシャル「日本と朝鮮半島 第5回 日韓基本条約」を
観ていたら、5年前に映画「パッチギ」を観たときに感じた、
「映画は良くできているんだけど...」といったモヤモヤした
違和感のような何とも言えなかった感情の理由が解った。
この映画は1968年の京都が舞台になっている。
そして、「キューポラのある街」と同じように
この時代では北朝鮮帰国事業がまだバラ色の未来を
もたらすものとして描かれていた。
ただ史実においてこの年は、
65年に日韓基本条約が締結されてからわずか3年であり、
完全に同時代における物語である。
この時代、在日コリアン社会の内部だけでなく、
日本社会においても、
敗戦直後から朝鮮戦争にかけてほど暴力的ではなかったが、
親韓国派と親北朝鮮派の対立と確執がまだ続いていた。
この民団系と総連系と日本社会の3つどもえの確執が
作品のテーマである「イムジン河」発売中止問題を解く鍵であるのに、
「パッチギ」では北朝鮮系と日本人の交流だけしか
描かれていなかった。
これが、この5年間この映画に対して感じていた
微妙な違和感の原因だったのだなと、
今回のNHKスペシャルを観ながら理解できた。
また、この事が、映画の完成度自体は高いのだけれども、
どこかキレイ事の公式見解を観ているような気分の
原因でもあったのだろう。
ただし、ここで注意すべきなのは、
映画の作り手側のイデオロギーとこの事とは
直接は関係ないということである。
この事は映画表現の根底にある普遍性ともリンクする。
作り手が右寄り、左寄り、ノンポリのどれであっても、
政治的にデリケートな問題や事柄をテーマとして
作品を作るには、
作り手の主張うんぬん以前に、基礎知識として
ほんの少し触れるだけでもいいから
わざわざ台詞で出演者に説明させる必要まではいらないが、
作品のベースの部分にそこはかとなく流れていなければ
ならなかったのではないのだろうか?
同様にこの事は、
前述したNHKの番組にも同じことが言える。
その1つの例として、
前回の「第4回 解放と分断 在日コリアンの戦後」において、
朝連(後の総連)の初代リーダーだった
金天海(キム チョンヘ)については述べられていたが、
逆に、民団の初代団長の朴烈(パク ヨル)の名前は
どこにも出てこなかった。
どちらかといえば彼の方が、20世紀前半~半ばにかけての
日韓関係史において重要な人物であるにもかかわらずである。
そこがNHK内左派の弱点なのだろう。
この事は私だけでなく、他にも指摘している人がいるかも
しれない。
ただ、これは制作スタッフの勉強不足でこうなったという
可能性も否定はできない。
そういえば、「パッチギ」の時代設定と同じ1968年に
制作された、
フォークル主演、大島渚監督のそのものズバリ
「帰ってきたヨッパライ」では、
韓国軍のアメリカ属国としてのベトナム派兵も
重要なテーマの一つとなっていた。
映画としての完成度では「パッチギ」のほうが高いとは思う。
ただ、私はどうも矛盾しているようだが、
この映画にも横溢している、初期大島渚映画特有の
若松孝二ともちょっと違う
荒っぽいイデオロギッシュさ剥き出しの作風が
心の中にこびり付いて離れない。
完成度とかイデオロギーがどうとか偉そうなことを言っているが、
本当は単純にこの手の映画が好きなのだろう。
NHKスペシャル「日本と朝鮮半島 第5回 日韓基本条約」を
観ていたら、5年前に映画「パッチギ」を観たときに感じた、
「映画は良くできているんだけど...」といったモヤモヤした
違和感のような何とも言えなかった感情の理由が解った。
この映画は1968年の京都が舞台になっている。
そして、「キューポラのある街」と同じように
この時代では北朝鮮帰国事業がまだバラ色の未来を
もたらすものとして描かれていた。
ただ史実においてこの年は、
65年に日韓基本条約が締結されてからわずか3年であり、
完全に同時代における物語である。
この時代、在日コリアン社会の内部だけでなく、
日本社会においても、
敗戦直後から朝鮮戦争にかけてほど暴力的ではなかったが、
親韓国派と親北朝鮮派の対立と確執がまだ続いていた。
この民団系と総連系と日本社会の3つどもえの確執が
作品のテーマである「イムジン河」発売中止問題を解く鍵であるのに、
「パッチギ」では北朝鮮系と日本人の交流だけしか
描かれていなかった。
これが、この5年間この映画に対して感じていた
微妙な違和感の原因だったのだなと、
今回のNHKスペシャルを観ながら理解できた。
また、この事が、映画の完成度自体は高いのだけれども、
どこかキレイ事の公式見解を観ているような気分の
原因でもあったのだろう。
ただし、ここで注意すべきなのは、
映画の作り手側のイデオロギーとこの事とは
直接は関係ないということである。
この事は映画表現の根底にある普遍性ともリンクする。
作り手が右寄り、左寄り、ノンポリのどれであっても、
政治的にデリケートな問題や事柄をテーマとして
作品を作るには、
作り手の主張うんぬん以前に、基礎知識として
ほんの少し触れるだけでもいいから
わざわざ台詞で出演者に説明させる必要まではいらないが、
作品のベースの部分にそこはかとなく流れていなければ
ならなかったのではないのだろうか?
同様にこの事は、
前述したNHKの番組にも同じことが言える。
その1つの例として、
前回の「第4回 解放と分断 在日コリアンの戦後」において、
朝連(後の総連)の初代リーダーだった
金天海(キム チョンヘ)については述べられていたが、
逆に、民団の初代団長の朴烈(パク ヨル)の名前は
どこにも出てこなかった。
どちらかといえば彼の方が、20世紀前半~半ばにかけての
日韓関係史において重要な人物であるにもかかわらずである。
そこがNHK内左派の弱点なのだろう。
この事は私だけでなく、他にも指摘している人がいるかも
しれない。
ただ、これは制作スタッフの勉強不足でこうなったという
可能性も否定はできない。
そういえば、「パッチギ」の時代設定と同じ1968年に
制作された、
フォークル主演、大島渚監督のそのものズバリ
「帰ってきたヨッパライ」では、
韓国軍のアメリカ属国としてのベトナム派兵も
重要なテーマの一つとなっていた。
映画としての完成度では「パッチギ」のほうが高いとは思う。
ただ、私はどうも矛盾しているようだが、
この映画にも横溢している、初期大島渚映画特有の
若松孝二ともちょっと違う
荒っぽいイデオロギッシュさ剥き出しの作風が
心の中にこびり付いて離れない。
完成度とかイデオロギーがどうとか偉そうなことを言っているが、
本当は単純にこの手の映画が好きなのだろう。
2010年8月3日火曜日
菅直人政権が自民党などと共同で国会議員定数削減とゲリマンダーを同時実行する可能性
7月31日(土)の大新聞各紙(読売、朝日、毎日)に掲載された、
菅総理が記者会見上、国会議員定数の削減(主に比例区)について
言及したという記事を目にした。
(その後、8月2日(日)の各紙には、衆院小選挙区も検討と
書かれていた。)
次の日、8月1日(土)にこれまた各紙揃って
いわゆる「1票の格差」に関する記事が載っていて、
これを読んで、私はハッと気がついた。
これは、菅直人政権は議員定数削減とワンセットでゲリマンダーを
実行するというシグナルなのではないのか?
昨年の衆院選直後から、やたらと「一般市民」によって
「1票の格差」は違憲ではないかとする民事訴訟が起こされた。
それをこれまで私は小鳩前政権にたいする側面攻撃とは
認識していたが、それ以上の意図は分からなかった。
しかし、この一連の記事でその本当の意味を理解した。
この一連の司法の動きは、
「1票の地域格差を是正する」という名目で、
ゲリマンダーを行うための布石だった。
ここで「ゲリマンダー」という政治用語及び手法について
説明すると、とんでもなく長くなるので、
簡単に書くと、
「選挙で現体制側の候補者に有利になるように、選挙区の区割りを
恣意的にいじくり回す行為、及び、その結果生まれた選挙区割り」
となる。(それでもまだ長いが)
これまで、小沢一郎前幹事長とその一派に加えられた
政治的攻撃については、
①検察審査会による一連の「政治とカネ」攻撃
(これは二重基準の疑いがある)
②樽床伸二国対委員長による小沢派の内部撹乱
(これには異論もある)
ここまでは小沢派だけに対するもの。
ここからは、
③国会議員定数削減(小沢派だけでなく、
国民新党や社民党に対する勢力削ぎ落とし)
そして④ゲリマンダーが登場する。
菅総理と彼を支える七奉行たちが、
自民党などや官僚と組んで(消費税翼賛会!)、
国会議員定数削減と④ゲリマンダーを同時に実行したら、
単なる小沢派や国民新党、社民党の弱体化だけでは済まされずに、
これまで国民内部の少数意見を反映してきた
ミニ政党やインディーズ候補が選挙に出馬しても、
当選の可能性が確実に奪われてしまう。
さらに、農村山間部や離島の自営業者や貧困層よりも
大都市圏の富裕層に有利な選挙区割りが、
「1票の格差是正」の名目で行われることによって、
小沢一郎が得意としてきた「川上から戦術」の有効性を
奪うことを「消費税翼賛会」の特に官僚達は目論んでいる。
これは長期的には「平成大合併」に匹敵する
地方切り捨て政策であり、
表面的には普通選挙の形だけはとっているものの、
その実質は一部の支配層、富裕層に有利な実質的な制限選挙で
あるという日本のデモクラシーの歴史に対する逆行現象であるとも言える。
さらに、これにみんなの党や幸福実現党の主張する
⑤「一院制」がワンセットになることで、
最終的にナチスドイツの授権法のような
立法府の完全な形骸化、無力化が完成する。
これこそが憲法違反ではないか。
話は戻って、
昨年から「1票の格差」は違憲であるとして
やたらと民事裁判を起こしていた、
いわゆる「一般市民」たちは、
裏のあるおかしな人間(プロ市民)である可能性が高い。
これは検察審査会メンバーにも言えることだが、
ここでは「政治とカネ」の偽善性については
書き出すと長くなるので書かない。
この①から④にかけての
「消費税翼賛会」の動きと闘っている
小沢一郎や亀井静香前金融相の言動は、
戦時中、翼賛体制に反対して鳩山一郎が1941年に結成した
「同交会」に通じるものがある。
この動きには戦前の無産政党3派から、
社民系の西尾末広や片山哲たちも参加していた。
前にも書いたが、
小沢一郎と鳩山由紀夫が対米従属派や官僚勢力と闘うために
社民党と手を組んだから、
彼らは左翼だというのであれば、
翼賛体制と闘うために社会主義者の西尾末広たちと組んだ
鳩山一郎もまた左翼であるという
レッテルを貼らなければいけなくなる。
そうでなければ辻褄が合わない。
共通の目的のために保守政治家と社会主義者が
手を組むという事は、
政治力学的にもままにあることなのだが、
そのよい例としてゴーリズムもそうである。
話が脱線してしまった。
はっきり言って今回の内容は極論だらけだったのだが、
少なくとも「1票の格差」というキレイ事の言葉の裏には、
ゲリマンダーという恐ろしい政治手法への意図が
隠されているということを、
この文章を読んだ後に、頭の片隅にでもとどめておけば、
これから何か事態が起こっても
対処するためのヒントになるのではと思う。
菅総理が記者会見上、国会議員定数の削減(主に比例区)について
言及したという記事を目にした。
(その後、8月2日(日)の各紙には、衆院小選挙区も検討と
書かれていた。)
次の日、8月1日(土)にこれまた各紙揃って
いわゆる「1票の格差」に関する記事が載っていて、
これを読んで、私はハッと気がついた。
これは、菅直人政権は議員定数削減とワンセットでゲリマンダーを
実行するというシグナルなのではないのか?
昨年の衆院選直後から、やたらと「一般市民」によって
「1票の格差」は違憲ではないかとする民事訴訟が起こされた。
それをこれまで私は小鳩前政権にたいする側面攻撃とは
認識していたが、それ以上の意図は分からなかった。
しかし、この一連の記事でその本当の意味を理解した。
この一連の司法の動きは、
「1票の地域格差を是正する」という名目で、
ゲリマンダーを行うための布石だった。
ここで「ゲリマンダー」という政治用語及び手法について
説明すると、とんでもなく長くなるので、
簡単に書くと、
「選挙で現体制側の候補者に有利になるように、選挙区の区割りを
恣意的にいじくり回す行為、及び、その結果生まれた選挙区割り」
となる。(それでもまだ長いが)
これまで、小沢一郎前幹事長とその一派に加えられた
政治的攻撃については、
①検察審査会による一連の「政治とカネ」攻撃
(これは二重基準の疑いがある)
②樽床伸二国対委員長による小沢派の内部撹乱
(これには異論もある)
ここまでは小沢派だけに対するもの。
ここからは、
③国会議員定数削減(小沢派だけでなく、
国民新党や社民党に対する勢力削ぎ落とし)
そして④ゲリマンダーが登場する。
菅総理と彼を支える七奉行たちが、
自民党などや官僚と組んで(消費税翼賛会!)、
国会議員定数削減と④ゲリマンダーを同時に実行したら、
単なる小沢派や国民新党、社民党の弱体化だけでは済まされずに、
これまで国民内部の少数意見を反映してきた
ミニ政党やインディーズ候補が選挙に出馬しても、
当選の可能性が確実に奪われてしまう。
さらに、農村山間部や離島の自営業者や貧困層よりも
大都市圏の富裕層に有利な選挙区割りが、
「1票の格差是正」の名目で行われることによって、
小沢一郎が得意としてきた「川上から戦術」の有効性を
奪うことを「消費税翼賛会」の特に官僚達は目論んでいる。
これは長期的には「平成大合併」に匹敵する
地方切り捨て政策であり、
表面的には普通選挙の形だけはとっているものの、
その実質は一部の支配層、富裕層に有利な実質的な制限選挙で
あるという日本のデモクラシーの歴史に対する逆行現象であるとも言える。
さらに、これにみんなの党や幸福実現党の主張する
⑤「一院制」がワンセットになることで、
最終的にナチスドイツの授権法のような
立法府の完全な形骸化、無力化が完成する。
これこそが憲法違反ではないか。
話は戻って、
昨年から「1票の格差」は違憲であるとして
やたらと民事裁判を起こしていた、
いわゆる「一般市民」たちは、
裏のあるおかしな人間(プロ市民)である可能性が高い。
これは検察審査会メンバーにも言えることだが、
ここでは「政治とカネ」の偽善性については
書き出すと長くなるので書かない。
この①から④にかけての
「消費税翼賛会」の動きと闘っている
小沢一郎や亀井静香前金融相の言動は、
戦時中、翼賛体制に反対して鳩山一郎が1941年に結成した
「同交会」に通じるものがある。
この動きには戦前の無産政党3派から、
社民系の西尾末広や片山哲たちも参加していた。
前にも書いたが、
小沢一郎と鳩山由紀夫が対米従属派や官僚勢力と闘うために
社民党と手を組んだから、
彼らは左翼だというのであれば、
翼賛体制と闘うために社会主義者の西尾末広たちと組んだ
鳩山一郎もまた左翼であるという
レッテルを貼らなければいけなくなる。
そうでなければ辻褄が合わない。
共通の目的のために保守政治家と社会主義者が
手を組むという事は、
政治力学的にもままにあることなのだが、
そのよい例としてゴーリズムもそうである。
話が脱線してしまった。
はっきり言って今回の内容は極論だらけだったのだが、
少なくとも「1票の格差」というキレイ事の言葉の裏には、
ゲリマンダーという恐ろしい政治手法への意図が
隠されているということを、
この文章を読んだ後に、頭の片隅にでもとどめておけば、
これから何か事態が起こっても
対処するためのヒントになるのではと思う。
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