2009年12月15日火曜日

小沢、鳩山を攻撃する人間たちの天皇政治利用

ここ数ヶ月、全然更新してませんでした。
まあ、どうせ誰も読まないな、と思いつつ...

ここ数日、中国の習近平国家副主席と天皇陛下との会見をめぐって、
自民党や平沼グループの、特に、勝共連合との関係が深い人間たちや、
読売、産経、朝日系マスコミが現民主党政権を攻撃している。
しかし、彼らのここ数年の言動はどうであったというのか?

06年の皇室典範改正問題や、今年(09年)7~8月の
幸福実現党が大統領制を主張した問題については、
当時の彼らはなにをしていたというのだろう?
これらの問題(今回の件よりも重要度が全然大きい)については
何も言っていなかったのに、
なぜ今頃になって天皇の政治利用と言い出すのか、
彼らのやっている事、それこそが天皇の政治利用ではないのか?

ここ数年の皇室についての問題において、全くぶれていなかったのは、
幸福実現党に対して言論戦を挑んだ高森明勅氏など
一部の人達ぐらいだろう。
(最近の小林よしのり氏はこの考え方に転向しつつある。
 その態度は、それはそれで理にかなっていると思う)

他のマスコミ、言論人、政治家は、
ここ数年の自分たちの言動の総括、反省、転向も無しで、
今度の小沢鳩山攻撃に天皇陛下を利用するのは卑怯ではないのか。
特に、安倍元首相は、
自らの統一教会や幸福の科学との関係について、
公共の場で堂々と、周りが納得のいく説明なり釈明をしてから
政治的発言をするのが筋道だろう。

そういえば、
今日も読売、産経には幸福の科学の広告が載っていた。

2009年5月13日水曜日

小沢辞任とナベツネ、小宮山洋子の動き

久しぶりに書きます。

ゴールデンウイーク中に、1991年製作の大河ドラマ「太平記」の
DVDを観ていた。
本当は全話観ようかと思っていたが、さすがに無理だったので、
後醍醐天皇の挙兵のあたりから最終話までを毎晩観ていた。
残りはあとで観るつもりだ。
そのせいか、なんだか辞任に追い込まれた小沢一郎氏の様子が、
笠置山に立てこもって、北条氏の大軍の攻撃を受けている
後醍醐天皇の姿と重なってしまった。
ただし、今の自民党と民主党の関係は北条氏と足利氏の関係にも
よく似ている。

私の勝手な憶測かもしれないが、07年の大連立騒動の頃から、
朝日新聞の船橋洋一一派とグルになって、なんとかして
小沢氏を失脚させようと、常に策略を張り巡らせていた
ナベツネ、氏家の姿は、太平記に出てくる長崎円喜、高資親子に
通じるものを感じる。
辞任会見における小沢氏の、日テレ記者とのやりとりでの発言にも
ナベツネへの批判がこもっていた。

あと、ここからが重要であるが、民主党内部で小宮山洋子議員
(9条改憲派の影に隠れてこそこそと動き回る隠れ1条改憲派)が、
またまた奇妙な動きをしている。
彼女は、06年の皇室典範改正問題では、民主党内部で
小泉政権の別働隊として動いた人間だ。下手な極左共和主義者より
悪質な動きをする人物である。
その人物が、今回は小沢攻撃の急先鋒として動いているという事に
対して、勘のするどい人間だったら気が付くはずだ。

その流れで、城内実氏のブログのコメントを読んで思ったことだが、
彼も属する平沼赳夫氏一派が、この件で第3極としての自分たちの
立場を誇示するために、小沢失脚に加担するような動きをするのなら、
日頃は、貧乏人の味方のふりをしていながら、
何かあると、自民党の別働隊みたいな事を平然と行う(今回もやった)
共産党の「第3極」ぶりとたいして変わらないのではないのか?

小林よしのり氏だってそうだ。
「ゴーマニズム宣言」で小宮山洋子を批判した事があるのに、
今回はやらなくてもいいのか?
皇室典範(本当は1条改憲問題)ならダメで、
小沢つぶしならよいのか?問題は同根ではないのか?
疑問に思う。
SAPIO誌宛てに手紙でも出そうかな。

まだまだ書きたいことがあるけど(森田健作についての件とか)、
今回はここで止めます。

2009年4月1日水曜日

国際資本家と民族資本家、そして福田和也

一部の左翼の中に、
「小沢氏は資本家と手を結んだのだから、小沢は敵だ」
という考えが存在する。
彼らの論理ではそうなるのかもしれないが、
私は違うと考える。
NYを中心とする国際資本家と、それぞれの国にいる民族資本家は
分けて判断するべきだと思う。

世界を食い荒らす国際資本家と、その手先のハゲタカ人間たちが
敵なのに対して、土着の民族資本家たちは基本的には見方として
とらえるべきだと思う。
ただし、古いままの体質ではハゲタカ人間たちに負けてしまう。
土木や建設だけではなく、他の業種に転換したりしながら
新しい時代に生き残っていくように主張するべきだ。
それを理解できない企業は恐竜のように滅んでいくだろう。


話が変わるが、先週の週間文春に載っていた、
福田和也氏の小沢攻撃の文を読んで気になったことがある。
その中で、師である故 江藤淳とのエピソードを書いていたが、
読みながら思ったことがある。
江藤淳とは、晩年には西郷南洲についての文章を書いた、
アメリカ追随に批判的な方向に向かっていった文士だった。
しかし、その弟子である福田氏は、
05年の郵政総選挙のときも中途半端な態度をとったりして、
やっていることが正反対だ。

そして、最近のSPA誌での坪内祐三氏との対談でも、
昔、東京ロッカーズから初期ハードコア、ポジパンにかけて時代の
参加者、または目撃者であった事を自慢するだけで、
60年代に学生運動をやっていた事を鼻にかける、
一回り上の世代にやることが似てきた感じがする。
そもそも、パンクってそういう態度に対して
NOを突きつける存在ではなかったのか?
(少し違うが、ヒッピーやビートニクも本質の部分は同じ)


今週の日曜日、千葉県知事に森田健作氏が当選したニュースを
テレビで観ていて、11年前に公式には自殺とされた、
新井将敬氏(愛国者。出自は関係ない)
の奇妙な死のことを思い出した。

2009年3月29日日曜日

今回のクーデターについて

今回の検察、マスコミによる小沢攻撃は、
どうも、02年のムネオハウス騒動に始まった政治家の大量失脚や
05年の郵政総選挙(憲法違反)に次ぐ、
親米、属米派による政治的クーデターの様相を呈してきた。
この3つの間にも、村岡兼造議員(秋田県選出)逮捕による
旧橋本派分裂や、07年の大連立騒動などの小クーデターがあった。
最近では、小沢氏だけではなく、後継と目される岡田克也議員や
自民党内の親中国派もまとめて一緒に潰してしまえ。といった
傾向すら見られる。まさしく、鈴木宗男だけでなく、
田中真紀子や社民党の辻元清美らも巻き添えにして
一時的に失脚させたムネオハウス騒動と同じ構造だ。
またこの事件で日本の国益が損なわれる。

この件で重要なことは、反麻生、反小沢の勢力につくということは、
共産党や公明党でなければ、
小泉竹中路線直系の、中川秀直、小池百合子一派と、
その民主党内別働隊の、前原誠司らを支持する以外に
現状では選択肢はないということだ。(※)
この点で、私的な小沢氏に対しての敵意と、客観的な分析とを
混同している森田実氏の分析は間違いだと思う。

あと、この前のマックス・ウェーバーからの引用でもふれたが、
小室直樹も同じような、
(民主主義(民主政)における政党とは、
本来、部分の代表である限り、企業や個人からの資金によって動く
ものが原則である。それを否定したら一国一党(翼賛体制)になる。)
という理由から、
田中角栄を民主主義的政治家そのものとして高く評価していた。

小沢氏も田中角栄の系統だ。そのため、古い田中派的体質の
政治家と言われるが、彼が倒されてこの流れが途絶えたら、
さらに古い体質の藩閥政治以来の流れを引く、
官僚閥の政治家たちに日本が支配されるだろう。
福祉のためと言いながらアメリカにカネを貢ぐための、
小さな政府で大増税といった矛盾したやり方が今後も続く。
逆に、小沢氏は90年代から一貫して、
税金は上げるなという態度をとり続けてきた。
欠点は多いが、少なくとも信用がおけると今のところは思っている。

(※)この件で、民主党内で小沢氏を攻撃した一人である
   小宮山洋子氏の正体がはっきりしてきた。
   彼女は06年の皇室典範論議のとき、
   はっきりと女系天皇支持の態度をとっていた。
   大沢真理、上野千鶴子ら
   官僚支配支持、反民主的体制派フェミニストの一員であると同時に
   中川、小池一派の別働隊だ。
   (支配階級の女性の権利しか考えない、民衆や貧乏人の女性の
   ことは切り捨ててもよいと思想的に考えるエリート集団でもある)
   
   おそらく隠れ1条改憲派だろう。最近本を出したホリエモンと一緒だ。
   9条改憲派の内部に、隠れ1条改憲派が紛れ込んでいることに
   今後とも、私たちは警戒しなければならない。

2009年3月25日水曜日

とうようズトークの内容に失望

ミュージックマガジン4月号を読みながら、
「中村とうようもこんなになってしまったか!」と、
とうようズトークの内容に首をひねってしまった。

ここ数年感じていた事なのだが、
この人の政治感覚は、ロッキード事件の頃で止まったままだな。
この前に触れた小林信彦のとは全然ちがう。
「企業献金=悪」という短絡的な考え方から抜け出せないのだろう。
あと、バラク・オバマの「CHANGE」を文章の中で
使っていたが、
「CHANGE」だの、「グリーン・ニューディール」だの
中川秀直、小池百合子一派とそれに踊らされる人々に限って、
オバマのスローガンを引用したがる傾向がある。
両者の政治思想は正反対だが、
その点を理解できずに
TVや新聞の報道だけを鵜呑みにして文章を書くのは、
短絡的だ。
元々は転向左翼だった人間が、ノンポリよりも
この点を見抜けないというのは、右か左かという区別よりも
個人個人の資質の問題なのだと思う。

新潮45の今月号に載った、
佐藤優の論文に書いてある事はは真実なのだろう。
民主党中心の政権になったら、鈴木宗男が田中真紀子と手を組んで
外務省に乗り組んでくるのを恐れた外務官僚たちが、
検察とマスコミの今回のクーデター(捜査というには杜撰だ)
を支持しているという内容だった。
それと、この前の中川前財務相の辞任劇での
財務官僚の動きをも考えると、
検察や警察だけでなく、他の省庁の内部にも同調している勢力が
いると考えられる。

そういえば、3月25日深夜の、
NHKの予算審議の放送中に、
民主党側から、検察が政治に介入したのではないのか?という
意見があった。

2009年3月19日木曜日

これはひどいな産経新聞

3月18日(水)の産経新聞に、私の住んでいる秋田県の
寺田知事が、小沢一郎氏と西松建設との関係を知りながら、
これを黙認していたらしいという内容の記事が載っていた。

記事を読みながら、これは地方蔑視の匂いがするなと感じた。
そりゃ、地方政治は末端になればなるほど泥臭い利権が絡んでいるし、
変な公共工事が行われているのだってこの目で見ている。
それに、私は、今の寺田体制は民主党なのにプチ自民党的で
個人的には嫌いだ。
それでも、地方の民主党など野党の勢力をつぶそうとする
悪意をこの記事から感じた。

そういえば、この前だって、今では竹島問題よりも重要に
なってしまった対馬問題を、なんとかしろと記事にしながら、
この問題にいちばん熱心だった、中川昭一氏の失脚に加担したり、
産経新聞も保守を名乗るくせにやることがバラバラだ。

だいたい、政党政治とカネの問題なんて、
18世紀にイギリスで政党政治が生まれた頃から存在しているので
深く追求するのなら、そこまでさかのぼるべきなのだ。
この時代の代表的政治家ウォルポール卿については、
渡部昇一氏の「腐敗の時代」に詳しく書かれている。
(この本の内容はそのまま、半世紀後の日本で金権政治家として
失脚させられた田沼意次擁護論や、さらに時代を下って
田中角栄にも適用される)
渡部昇一氏はこの騒動についてはどう思っているのだろうか?
あとは、民主政治の金銭面での問題について、
マックス・ウェーバーの講演録「社会主義」の第2章、
「民主主義、官僚制、社会主義」にも書かれている。
なぜ、19世紀のアメリカ人は、専門化された官僚制よりも
カネに汚くて泥臭い猟官制を選択したのか、
その理由としての高学歴の官僚が自分たち民衆を支配することへの
根強い不信感が描かれている。

しかしまあ、今回の件は、「第7艦隊発言」に対する報復なのは
見え見えなのに、それでも小沢攻撃をする産経(読売もひどい)は、
保守を名乗るのはやめたらどうだろうか?
彼等のやっていることはどう見ても売国奴の所業だ。


追記、今週の週間文春の小林信彦のコラムは鋭い内容だった。
ノンポリだけど、感覚のしっかりしている人間というのは
こんな感じだと思う。

2009年3月2日月曜日

きのう観た番組で思い出した事

昨日(3月1日)、

ETV特集「ひとりと一匹たち 多摩川河川敷の物語」を観た。
多摩川の河川敷にバラックを建てて住んでいるホームレスの人たちと、
野良犬、及び猫たちを撮影し続けている、
写真家の小西さんとの交流を軸としたドキュメンタリー。
テレビに映っている風景は、私が前にここの近所に住んでいたので、
見慣れたものばかりだ。
川崎市の、中原区から多摩区にかけてのエリアで撮影されたように
感じる。川の向こうは少し歩けば田園調布に行き着く。
番組のテーマを別にして、単純になつかしいと感じた。
バラックの近くでは、子供たちがサッカーやテニスをしている光景を
よく目にした。
私だっていつこうなるか分からないと思いながら。
今でもそうだと思う。紙一重の人生だ。
この番組では、今では放送できない「乞食」「土方」といった
単語がカットされずにちゃんとオンエアされていた。
そのこと自体は正しいと感じる。隠すことは良くない。

途中、少し裏番組にチャンネルを変えたら、
ちょうどフジ系列でオウム真理教事件と狛江の水害の話が
放送されていた。うーむ。