2010年7月25日日曜日

保田與重郎、6羽のかもめ、大連立論を少々

18日(日)の産経新聞に、
保田與重郎生誕100年の記事が載っていた。
主な内容は、保田の経歴や5月に行われたシンポジウムの
模様など。
今では親米保守を通り越して
対米従属派が主導権を握った感のある産経だが、
まだ良心的な民族保守派が残っているらしい。
保田についてはこの前にも触れたが、
私は、彼の著作では一般的に知られている「日本の橋」などよりも、
戦後GHQに追放されてからのほうが
より人間的な深みを感じさせて魅力を感じた。
ここ最近(といっても10年以上たつが)の再評価も、
やはり戦後の「絶対平和論」や「祖国正論」などのほうに
より重心が移ってきているようだ。
ドキュメンタリー映画「自然に生きる」は一度観てみたい。
ただ、何度も書くようだが、
中川八洋氏はどう思っているのだろうか?
まさか次の著書で「産経は極左新聞である」とか
書き出しかねないなぁとも思ってしまった。

ここ最近、空いた時間に少しずつ
1974年にフジテレビで放映された倉本聰作、
「6羽のかもめ」のDVDを観ている。
今日やっと12話目に入った。
週刊文春連載の小林信彦御大のコラムに少し記述されていたので、
興味をもってレンタルビデオで借りて観始めた。
観だしたら、「北の国から」以降の倉本作品とは
また違った味わいがあって面白いドラマだった。
同時代のTBS系の久世ドラマ、
「寺内貫太郎一家」「悪魔のようなあいつ」などとも
違う個性がある。
実生活では本当の叔父と甥である加東大介と長門裕之のやりとりや、
中条静夫の後の「あぶない刑事」にも通じる
コミカルな芝居などが印象的だった。
あと、小野武彦やディック・ミネなど、
いろいろな役で今では故人となった人物や
若い頃のベテラン俳優が登場してくるのが面白い。
ただ、これは久世ドラマにも言えることだが、
こういうペーソスと毒のある作品は、現在の放送コードでは
もう作ることができないのは残念というか、
微妙なさびしさはある。

そういえば、22日(木)の毎日新聞で、
政治部記者によるカッコ付きで大連立を支持する
文章が載っていた。
次の衆院選までの3年間に限り大連立をするべきだという
内容。この記者は公明党寄りの人物のようだ。
これは消費税増税論とはまた違うベクトルからの
主張にはちがいない。
ただし、現実政治はそんなに理屈通りに動くのだろうかという
疑問をいだくのだが。

(追記)
25日(日)の読売新聞で、
たちあがれ日本の与謝野馨氏のインタビューが
掲載されていた。
やはり大連立支持の内容だった。
ただ与謝野氏は自分では小沢一郎氏とは
仲が良いとは言ってはいるが、
現時点での本当のところはどうなっているのか?
そう疑問に思うのは私だけだろうか。

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